私は今、いわゆるワークビザ(就労ビザ)を取得してカナダで生活しています。カナダでの生活が楽しくて、ワーホリの1年では満足できなかった私は、LMIAという方法でワークビザを取得しました。取得の手順や難しかったことなどを記録したいと思います。
LMIA とは?
LMIAとは、
雇用主にスポンサーしてもらって取得するビザで、特定の雇用主や職種でのみ就労が可能なものです。この種のビザは一般的にワークビザと呼ばれ、カナダ移民局では「Employer specific work permit」と呼ばれています。就労ビザを取得するためには、雇用主はカナダ労働局へLMIAを申請し、取得する必要があります。そして移民局へのビザ申請には、ポジティブなLMIAが必要となります。
ビザJPカナダ
LMIA 取得までの道のり
結論から言うと、LMIAは簡単に取得できるものではありませんでした。実際、私が経験した取得までの道のりを記載します。
私の経歴
2021年12月 | 12年間働いた仕事(IT関連)を退職
2021年12月〜2022年8月 | クラフトビール & ナチュラルワインのバーでアルバイト(サーバー)
2022年1月〜2022年5月 | Vegan & Vegetarian のカフェでアルバイト(キッチン兼サーバー)
2022年9月 | カルガリーにワーキングホリデービザで渡航
2022年10月〜2023年8月 | ローカルのBreweryで仕事に就く(キッチン)
2023年9月〜2024年2月 | 日本に一時帰国
2024年2月 | 二度目のカルガリーにワークビザ(就労ビザ)で渡航
なぜLMIA を取得することになったのか?
2022年10月からBreweryの仕事に就いたのですが、2023年1月に直属のマネージャーから「ワーホリのビザが終わったらどうするの?」と聞かれたので私は、「住めるものならずっと住みたいけど、ワーホリのビザは1年間しか居れないから・・」と答えました。それをきっかけに、マネージャーがビザのことを色々調べ始めてくれました。
私の職場は、全員カナディアンで外国人は私しかいません。なので、これまでにLMIAの申請をした経験もありませんし、ビザについては私含めて誰も知識がありませんでした。
まともに英語を話せない私のために真剣にビザのことを調べてくれて、本当に良いマネージャに出会えたと思います。
LMIA 取得までの道のり
初めマネージャーに、「仕事をしながら学校に行くのはどう?(学生ビザやコープビザ)」と言われました。大学に行っていない私は、学校に行くのも楽しいかもと思い調べてみたのですが、外国人の場合は学費が通常の3倍程する上に、学生ビザの場合は週に20時間しか働けないという制限があることが分かりました。職場としてはフルタイムで働いて欲しいし、私としてもフルタイムで働きたいし学費が高すぎるということで、学生ビザの案は無くなりました。
色々と調べてくれた結果、LMIAを申請してみようということになり、オーナーの許可も得たのでマネージャーが自身で申請をしてくれました。ちなみにこの時点で私は、Visaとパスポートのコピーしかマネージャーに渡していません。
*マネージャーがどのような手順で申請したか等の詳細はわかりません。
申請を始めたのが2023年3月頃で、2023年6月中旬に承認が降りなかったとマネージャーに言われました。2023年8月末には日本に帰国することになっていたので、私はこの時点で諦めていたのですがマネージャーが、エージェントにお願いしてLMIAもう一回やってみようと言ってくれました。
2023年7月、エージェントとのやりとりが始まりました。
まず、ワークビザを申請するには、同じ職種で1年以上の経験がないとできないと言われました。当時8ヶ月ほどしか経験が無かったのですが、日本での経験も併せて良いと言われたので、急いで日本で働いていたカフェのオーナーに連絡をして、英文で雇用推薦状(Employment confirmation letter)を書いてもらいました。それに併せて、エージェントに言われた必要な書類は、
- 雇用記録 | Employment Records
- ジョブオファー | Job Offer
- 最終学歴の卒業証明書と成績証明書 | Education Certificates(highest)and transcripts
- 最新のレジュメ | Resume
- パスポート | Valid passport
- ビザ | Valid Status proof in Canada
- 雇用連絡先 | Employment Contact
- 銀行取引明細書 | Recent Bank Statement & any other financial proof
雇用記録とジョブオファーは職場が用意してくれるので、私が用意したのはそれ以下の書類です。
最終学歴の卒業証明書と成績証明書は、親にお願いして高校まで申請しに行ってもらいました。もちろん英文(もしくはフランス語)での発行が必要なので、確か1週間程発行までかかったと思います。
書類が全て揃って、本申請がスタートしたのが8月中旬でした。私は既に8月末に日本に帰国する便を予約していたので帰国してビザの許可を待つか、ワーホリのビザを延長して(最大で6ヶ月延長できるそうです)そのままカナダに滞在し、ビザの許可を待つか選択できましたが、予定通り8月末の便で日本に一時帰国し、ビザの許可を待つことにしました。10月中にはカルガリーに帰って来れるよね、とマネージャーに言われてバイバイしたのですが、全然返事は来ず、結局承認が降りたと返事が来たのは1月中旬でした。
2ヶ月くらいのつもりで日本滞在を満喫していたのですが、結局、8月中旬に本申請を始めたので5ヶ月程かかったことになります。
承認が降りてから、カルガリー行きの便を予約し、2024年2月中旬にカルガリーに戻ってきました。カルガリー国際空港で入国するまでは気が抜けないと思っていましたが、エージェントに言われていた書類を一式ファイルに入れて渡しただけで、何一つ質問されずにビザが発行されました(もちろん審査官にもよると思いますが)。一安心でしたが拍子抜けでした。なお、ビザの発行に$155支払いが必要でした。
まとめ
私の場合、職場がLMIAを2度申請してくれたことになります。申請費が2回分かかっている上、エージェントへの費用も全て職場が負担してくれました(いくらかかったかは分かりませんが全部合わせて40〜50万円くらいはかかっていると思います)。本当に良い職場、オーナー、マネージャーに恵まれていると思います。
LMIA以外にもたくさんビザの種類がありますが、今の私にとってはLMIAがベストな手段だったと思います。好きな仕事を更に2年続けることができる上、大好きなカルガリーに住めるからです。
私の経験から、LMIAを申請する場合はエージェントを通した方が確実だということです。1回目の申請は、マネージャーが自身で色々調べて申請してくれたのですが、承認が降りませんでした(今思えば、パスポートとVisaの情報しか渡してなかったので単に書類不足だったのかもしれません)。
LMIAでのワークビザは、収入によって1年か2年の場合があるみたいですが、私は2年のビザが発行されました。これから2年は同じ職場で同じ職種でしか働けないという縛りはありますが、2年のうちにもっと経験をしてその先に繋げていきたいです。
私の経験談が、これからワーホリや留学から更にカナダ移住を目指す方の参考になれば嬉しいです。
コメント